*+。~疾風side~*+。

「はぁ・・・」


叶愛・・・明らかに俺の事避けてるよな・・・
俺も勇気が出ねぇから進めねぇし・・・


「なんだよ~さっきからため息ついてばっかだぞ?」


目の前にいる見た目がチャラそうなこの男は俺の親友。
彼女は作らない、女遊びが激しいやつ・・・


「何しにきたんだよ・・・」

「いやぁ・・・お前に用事って女の子来てんだけど・・・」


叶愛!?
・・・じゃねぇ・・・

いつも叶愛と一緒にいる女だ。


俺は渋々席を立って、その女へいる方へ向かった。


「なんか用?」


あ・・・なんか言い方冷てぇかも・・・
叶愛の友達だし・・・優しい言い方した方がよかったか・・・


と考え事してる俺をよそに、


「叶愛の元カレが!!!叶愛の事どっかに連れて行っちゃいました!!」

「・・・は?」


なんであの男が?


「叶愛の元カレが意味わからないんですけど、私たちのクラスに転入してきて!!!
 んで、叶愛を引っ張ってどっか行っちゃったんです!!」


は?アイツと叶愛がおんなじクラス!?
嫌な予感がする・・・


「どこ行った!?」

「たぶんあの方向は・・・屋上!
 屋上だと思います!」

「サンキュ」

そう言い残して、俺は走り出した。