「で、でかいけど・・・・すげぇ不気味・・・・」


俺の名前は中村正親って言います!

小さい頃から都会に行くのが夢だった俺は今、

その夢を叶える事が出来ました!!


母さんと父さんと離れるのは少し寂しかったけど

念願の夢だった上京が出来て凄く満足しています。


そして今、俺が住むアパートの前にいるんですが・・・・

それはまぁ、冒頭に戻るわけで・・・・


「ホントにここ住めるのか・・・・?てか住んでるのか人・・・・」


最初にも言ったように俺が住むアパートは

凄く創りが古く、今にも倒れそうな不気味な所なのだ

そして無駄にでかい・・・・

雰囲気で言ったらお化け屋敷みたいな


いかにもでそう・・・・アレが

うひょぉ・・・・考えただけで怖い


「と、とりあえず大家さんに挨拶しなきゃ・・・・」




玄関から中に入る。

俺が歩くたび一定のリズムでギシ・・・・ギシ・・・・と音が鳴った


「思ったより・・・中は綺麗だな・・・・」


外があんなに散らかっているのに、何故かアパートの中は綺麗だ


「(誰かが掃除してんのかな・・・・?)」


なんか・・・・色んな意味で不思議な所だ・・・・


「えーっと大家さんの部屋は・・・・あ!あそこか」


すぐ大家さんの部屋だと分かった

まぁ何故かというと・・・・


「すげぇ、でかでかと大家って書いてあんな・・・・」


もの凄く太い字で大家と書いてあるのだから、誰でも分かるだろう


「アピールハンパない・・・・どんな人なんだろ・・・・?」


こんなに力強く書いてあるのだから

温厚な物腰柔らかい人では絶対無い・・・・

だとすればめちゃくちゃ図体大きくて、やたら叫びそうな・・・・

絶対嫌なタイプだ・・・・


出来れば関わりたくない、けど関わらなきゃいけない

めんどくさい事この上無い


「いるんだよな・・・・?ノックしてみよ・・・・」


ドキドキ・・・・心臓が・・・・!

変な奴は絶対やだぞ・・・・!!



――コンコン


「はい、どなたですか?」

「あ、あの!今日からここに住まわせて貰う、中村ですけど・・・・」

「中村さんですか、今出ますので待っててください」

「は、はい」


・・・・なんか優しそうな声だったけど

ゆ、油断は出来ないよな!!

もしかしたら声だけかもしれないし・・・・