それからと言うもの

ゆきはバイト帰りに元崎に会うのが習慣になっていた。

バイトが終わり、駅に着く7時頃に元崎も駅にいる。

路上ライブをしていることもあれば、圭と呼ばれた少年を待っている事もあった。

ライブを聞いたり、圭を待っている間たわいもないおしゃべりをする。

ただそれだけだったが、ゆきは嬉しかった。

ゆきにバイトがなかったり、早く終わったりすると会えない日もあった。

それでも週に2、3回は元崎に会う。

そんな日が続いたある日のこと。