「やば!!今から伊勢谷くんがここ来るらしい!」



「え?!うそ?!まじで?」










龍ヶ丘高等学園、桜の春。


食堂にて一人のギャルの叫び声が響き渡る。




「ほんとだって!今メールきた!伊勢谷くんたちがこっち向かって歩いてるらしい!」




携帯を片手に叫ぶギャルは相当興奮してるのかイスの上に立ち上がってる。




「つか、あたしメイク直さなきゃ!!」


「は?あたしもだし!ちょっとツケマ貸してよ!」



ギャル集団はカバンから大きな鏡を取り出すと食堂でメイクを始めた。




“伊勢谷くんが来る”


そのワードに、食堂にいた他の女子たちも秘かに手鏡で髪をチェックしたりソワソワしてる。