ケータイ小説 野いちご

いつも何度でも

現在
戸惑う鳥


朱里の東京での独り暮らしが始まった。

同級生はみんなきれいにお化粧して、流行の服に身を包み颯爽と校内を歩いていた。

同じ生き物とは思えない。

お化粧などしたこともなく、洋服も母親が選んだものを着て18年間生きてきた朱里は、どうしていいかわからなかった。

ただ、メガネをコンタクトに変えるので精一杯だった。

サークルはESSに入部した。最初の授業で話し掛けてくれた、山下裕子が入ろうと言ったから。

裕子も朱里と一緒の地方からの進学組で、派手さのない落ち着いた子だった。

K大の幼稚舎は所謂お受験の御三家筆頭で、附属からエスカレーターで進学してきた子達は裕福な家庭の子女が多くそれは華やかで、県立高校教師の娘の朱里とは棲む世界が違っていた。

部活では、都内出身だが、外部入学の佐藤美奈子と仲良しになった。

友達なんて、小学校以来だった。

仲良くしてくれる事が素直に嬉しかった。



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