――……。


……。


あれから2ヶ月が経ち、私たちは夏休みを迎えていた。




「真由ちゃーん、こっちこっち!」


元気よく手を振る優ちゃんに、私も大きく手を振り返す。




「優ちゃんおはよ!
みんなまだ来てない?」

「うん、まだ。
まったくさぁ、女の子を待たせるなんて男失格じゃない?」

「あはは」




…私、加藤 真由(カトウ マユ)と親友の高宮 優(タカミヤ ユウ)ちゃんは今日、「四聖獣」と水族館へ行く約束をしていた。


それで、そろそろ待ち合わせ時間になるんだけど…、まだ誰も来ない。


「…暑いねぇ…」

「あっついねぇ…」


夏の日差しの下、時間だけが過ぎていく。




そして20分くらい経過した時、ようやく「四聖獣」がやって来た。