――カチカチ



静かなリビングに響く時計の秒針の音。




――イライラ



それと共に募るイラつき。



帰ってきた時、部屋は真っ暗でシーンとしていた。



未来のやつ、まだ帰って来てないのか……




くらいにしか思ってなかったけど……



「……連絡くらいしろ」



こんな遅くなるなら、連絡の一本でも入れろよ。




風呂を上がっても、ご飯を食べ終わっても帰ってこいない未来に、少し心配になってくる。




最近ここら辺で痴漢とか出たって言ってたしな……



いくらチンチクリンでガキンチョな未来でも、一応女だからな……



……電話してみるか。



携帯を取り出し、未来に電話をかける。




数回のコール音で出た未来。