―全学部でテストが終わり、またもや恒例の上位50位が張り出されていた。


結果はもちろん


1位 吉永 陽人 1000点


「やっぱ10科目全て満点なんやなぁ。」

ハルはアキトの凄さに、もう慣れた様子だった。

「今回は色々あったからいつも以上に勉強したお陰やで。」

「うちは今回も単位落とさずにいけた。」

「良かったな。…って、おい!あれ見てみろよ!!」

アキトは掲示板の隅の方に書かれた『国語論文高得点上位20』の場所を指していた。

「ん?何かあった…あっ!!!」

ハルは目を見開いた。

17位 千秋 春 179/200

「う…うちの名前!!!」

「すごいやーん!!!」

「まさか…ここに載る日が来るなんて…!!!」

「人間、本気になれば、叶えられることもあるってことよ♪」

「うち…アホやから絶対あかんと思ってた…。」
ハルは嬉しくて泣きそうな顔をしていた。

「何でも決めつけちゃあかんねんで。それより、論文のお題ってなんやったん?」

「『私の大切な人』…アキトのこと書いたぁ。」

「あはっ!まじかよ!ハズイな!!でも、ちょっと読んでみたいな、ソレ。」


ハルもアキトも嬉しそうだった。