「好きです、付き合ってください。」


今俺の目の前にいるのは、佐々木萌。

学年でもかなり可愛いと有名で、ひそかに俺が恋している相手でもある。

「……。」

彼女が言った言葉に答えられない俺。

「…っ……ご、めん急……だったよ、ね。」

半泣きの彼女を見て俺はもうどうしたらいいかわからない、そして焦った俺は言ったんだ。

「わかった、いいよ、でもそのかわり泣いたら別れる。」

「わかりました、ありがとうごさいます。」


この時は萌と付き合えた喜びで気づいてなかったんだ、この約束が俺と萌をかなり遠回りさせてしまうことを。


あ の 日 の 約 束


(気づいていたかった)

(萌の気持ちを)

(ちゃんと知るのは)

(もう少しあと)