栞SIDE


「栞ー!おはよう。」



「あ、菜々。おはよう。」



席に座っていると少し遅れて親友の菜々が入ってきた。



「あ!またさては紫苑君に会ったな?」


「えっ...。」


私は毎朝電車で会う紫苑君に一目ぼれした。


「ほらほら。顔赤くなっちゃってるって。」


菜々は調子が良さそうにそういった。



そう...。


私、華原栞は紫苑君が大好きなのです。


「でも、しゃべれないんだよな...。見ているだけ。」


「ま、相手はあのイケメンモテボーイだからね。」



うん、一目ぼれしただけあってかっこいいんだ。