ニセモノでも

嘘でもよかった


零れた雫にはどうか、気づかないで……
永遠を信じて
願い

守ると誓った

だけど、“大丈夫”と、最後の強がりを残していった




梅雨の雨の時期
いつものように絢と帰っていた頃だったかな……

体の異変はなくなって気にならなくなる…
わけもなくそれどころか増してきた。


気づかなかった
襲いかかる病に。


バイトから帰り家に入った玄関。
靴を脱ごうとした、その時……





「…ゴホッ…」





変な音と共に、俺は咳き込みだした。

おさまるどころか、苦しくて仕方ない。
床に座り込んでしまう。


苦しくて仕方ない。気がついたら……





「ケッホ……血…!?」





床に真っ赤な血がついていた。
手のひらも同様に……


俺の意識は遠のいていく。





「…っ……ケホッ……」



「陽ー?帰ったの?」



「陽?」





姉貴も呼べない。
俺……どうしたんだろう?


姉貴たちがリビングから出てくるのがわかった。





「陽!?ちょっと陽!?しっかりしなさい!!」



「陽!」






俺の意識はここで途絶えた。

こんな状況で思ったこと・・・。
俺は生きていられるのかな?