――……。


……。


そして、放課後。

私と優ちゃんしか居ない教室で昼間のことを話す。




「実はね、お化粧してもらったあと…トイレの前で龍輝さんに会ったんだ。
それで、話してたらチャイム鳴っちゃって…だから仕方なく龍輝さんと体育館裏に行ったの」

「へぇー…仕方なく、なんだ?」

「し、仕方なくだよっ…!!」


本当は凄く嬉しかったけどっ…でも本題はそれじゃないんだ、残念ながら。




「…それでね、そこには大雅さんも居て。
それで、その後に大雅さんと二人きりになる時間があったんだけど…私の気持ち、バレちゃったんだ」

「笠井さんを好きだ、ってこと?」

「…うん」


大雅さんが居るとも思わず、気を抜いてた私も悪いんだけどね…。




「…大雅さんに、“日曜日デートしてくれたらみんなには黙っててあげる”って言われて…」

「あーなるほど、弱味握られちゃったんだ」

「そーなんです…」


私、この先どうすればいいんだろう…。

その答えを求めて優ちゃんを見たら、優ちゃんは困ったような顔で笑った。