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……。


よく晴れた5月の休日。

私たちの学校、八神原学園のお祭りがスタートする。




外にはたくさんの出店が並んで、教室ではお化け屋敷や迷路、体育館では劇やダンスを披露したりと、色々なことをやっている。


私のクラスは、外で焼きそばと飲み物を売り、教室ではビンゴ大会を開いてる。

私と優ちゃんはビンゴ大会の方の係り。

参加者に飲み物を配り、景品のお菓子やタオルなんかを袋に入れたり…と、なんだかんだで忙しい。


私たちは11時まで働いて、その後は自由時間。

優ちゃんは健吾さんと回る約束をしているけど、私は何も決まってない。


…キスした日に「一緒に回ろう」って龍輝さんと話したけど…、結局それっきりなんだよね。


あのあと全然話してなくて…と言うか、話すこと自体を避けてきた。

だから、龍輝さんが今どこに居るのかもわかんない。




……でもまぁ、これはこれでよかったのかな。

私と龍輝さんが並んで歩くのは、やっぱり違和感ありまくりだろうし…、
それに、「なんであんな奴が龍輝さんと居るの?」って見られるのはわかってる。

…だから、これでいい。




「ねぇ真由ちゃん」


ふと、隣に居る優ちゃんが私を見た。