午後7時15分。


あたし達はバイクを飛ばして隣の県まで来ていた。


目的地に着くと、あたしはまわりを確認してバイクを止めた。


それに続いて虎太達もバイクを止める。


「瑞華、ここか?」


「うん。ホント……何も変わってない……。」


懐かしさが込み上げ、思わず目を細める。


「瑞華、懐かしさに浸ってる場合じゃない。」


「あ…ごめん。……裏口から入るよ。」


先頭に立って、裏にまわる。


………あった。


この裏口は一見よく分かんない場所にあるんだけど、万が一のために、みんなに教えてもらったんだ。


「まずは様子を見る。いきなり突入はしないで。」


あたしの言葉に、首を縦に振る4人。


「………入るよ。」


そしてついにあたし達は、ここ……水狼の倉庫に乗り込んだ。