~龍side~


女なんて嫌いだった。


人ですら信用できなかった。


そんな俺が今……瑞華の腕を掴んでいる。


女達に囲まれてる俺を、他の奴らはチラ見して通り過ぎていく。


……ほら、所詮そんなもんだ。


自分に飛び火が来ないように、見て見ぬ振りをしたがる。


まぁ…、俺のことなんか知らないわけだし、当然っちゃ当然なんだけどな……。


なのに瑞華は………来た。


"知り合いだから"ってだけなのかもしれない。


でも、一生懸命女達をかき分けて俺のとこに来る姿を見て、コイツは違うかもしれないと思った。