終業式を終わらせて、そのまま事務所に向かう。
半日だったので、昼食は事務所で食べさせて頂く事にする。
「こんにちはー」
ドアを開けると、中にいた人が全員こちらを向いた。
ドアに一番近いソファーに40代くらいの女性と、高校生くらいの男の人が2人座っていた。
ペコリと頭を下げて、そっとドアを閉める。
「瑠稀、お茶」
「はーい」
カバンとマフラーを潤佳ちゃんが座っているソファーの後ろに置いてキッチンに向かう。
人数分お茶を淹れて戻り、テーブルの上に置いていく。
高校生くらいの2人の男の人を見て、少し首を傾げる。
「……どこかで会った事あります?」
見覚えのある顔に思わずそう訊くと、2人は驚いたように顔を見合わせる。