「ばいばい!また明日」

「うん。ばいばい」

美良と別れたあたしは、家に向かって歩く。

あたしは瀬戸佳音(せとかのん)。
14歳、中2。

平凡な女子中学生です。

そして、あたしの親友は蓮城美良(れんじょうみら)っていって、美人で優しくて・・・自慢の親友。


―――考え事をしながら歩いているうちに、家に着いていた。

ガチャリと音を立てて中に入ると、玄関に並んでいる靴の数を見て首を傾げるあたし。

「ただいま。お母さん、誰か来てるの?」

リビングのドアを開けると、お母さんが1人でティータイムを楽しんでいた。

娘のあたしが言うのもなんだけど、美人なお母さんだからかすごく絵になる…。

「あら?佳音。おかえり。ふふふっ・・・早く部屋にいってあげるといいわ」

あたしはお母さんの言葉で頭にいくつもの?を浮かべたまま自室へと向かった。