「若菜っ!!日向くんっ!!」

上機嫌なお母さんの声。

あの事件から一週間。
色々あったけど、大分落ち着いてきた今日この頃。

私たちは今お母さんに呼ばれてリビングにいる。

「何?」

「なぁーに?」

私と日向は同時に質問する。

「ウフッ♪お母さんまた当てちゃった♡」

お母さんの手には遊園地のチケット。
それを私たちの前につきだして見せている。

「わぁ♪さすが皐月さん♪すごいねぇ♪」

天使の如く笑う日向。
だけど私は笑っていない。

「で?」

正直どうでもいい。
だっていっつも何か当ててるじゃん。

まーこの前のハワイ旅行は凄かったけど。

いちいち反応してたらきりがない。

「二人で行って来なさい♪」

お母さんが満面の笑みで答える。

えっ?

今何て言った?

『二人で行って来なさい♪』

・・・。

「えぇぇぇぇぇっ!!?」

「っ!!?」

叫ぶ私にびっくりしている日向。