―次の日―



「おはよ〜、実梨!」




「…おはよ〜」




「わっ!どうしたの?
顔色悪いよ?」




「ん〜、ちょっとね…」



「ふ〜ん
あ、美華〜!」




声をかけてきてくれた女の子は手を振りながら他の仲良しの友達のところへ走って行ってしまった。



まぁそんなの別にいいんだけど…。




完全に寝不足だ…。




昨日の夜、結局二人への返事を考えていてほぼ徹夜をしてちょっとしか寝てない。




「体がだるい…」




眠くて視界もクラクラする。




「…ちょっと保健室行って寝ようかな…」












ガラッと保健室の扉を開けて中に入る。



部屋に先生はいなかった。




2つあるベッドの1つがカーテンが引いてあり埋まっていて、もう1つ右の方が空いていた。



朝からベッドに入る人いるんだ…。




人のこと言えないけどね。




「ちょっと、ちょっと寝るだけだからいいよね…」




そう呟いてカーテンをベッドの周りに引いて、ちょっと寝るだけだから、と私は先生には知らせずにベッドの中に入って眠りについた。








『キーンコン カンコーン♪』




チャイムの音が耳に響いてパッと眼を覚ます。



「…ウソ!?」



うつろな眼でケータイに出ている時間を見た。




さっきのチャイムは一時間目が始まる合図を知らせていたということを知った。




「どうしよ!?
絶対遅刻だと思われてる!」




8時半までに遅刻すると言う連絡を学校に入れないと遅刻反省を1枚の紙にビッシリと書かされるのだ。




1回だけ遅刻したことがあり、あの反省文を書かされた時、いやと言うほどめんどくさい気分を味わった。



だからもう遅刻しないようにしてたのに…!





あたふたとベッドから下り、服装をただしてからダッシュで教室へ急いだ。








保健室にカバンを置き忘れていることを忘れて…。