女子の団体の決勝戦が始まった。

決勝というだけあって、かなりの観客数。

あたし達もその中にいる。

 「ただいまより、女子決勝戦、
  海葉対藤宮の試合をはじめます。」

予想通りの対戦だ。

毎年のようにこの2校が優勝を争っている。

来年こそはこの舞台に立ちたい。

そう思っている自分がいた。

 「1試合目で中島達出すんだ…。」

 「あ。」

梨々香ちゃんのゼッケンを探した。

 「梨々香ちゃんが3試合目…。」

オーダーによって、試合の結果も決まる。

全ては運と相性…。

 「7ゲームマッチプレイ!!」

中島さんが構えた。

藤宮の選手が手からボールを放す。

あの選手のサーブは変化がある。

微妙にスライス回転がかかっているみたいだ。