――西村先生side――


「ここまでが私が知っているえりちゃんの過去よ。」


大塚先生の話が終わった。


南野にそんなことが…


俺は何てことを言ってしまったのだろう…


南野の言う通りだ。


俺は本当に何も知らなかったんだな…。


「西村先生、大丈夫?」


「はい、すみません。」


「それで話の続きなんだけど…」


あれで終わりじゃないの?


まだ他にも何か?


「はい。」


「あの後、えりちゃんはクラスメイトから距離を置くようになったわ。でも中3になった頃からね、今のえりちゃんのように少しずつ変化していったわ…」


大塚先生は静かに話し始めた。