朝の光は、夜のみにくさを、澄んだ粒子でひとつぶひとつぶ消し去っていく。


ぷちり

ぷちり、ぷちり、ぷちり



闇の膿みがつぶれていく様子が、見える。

いや、見えるような気がするだけだ。



カーテンの隙間から、明かりがもれてくる。

光の中に目をこらすと、ほこりがたゆたっていて、力ないわたしのため息が口からこぼれると、その勢いに押されて彼らは、わたしの目の前から消えてしまった。


(ほこりさえも、自分をおいていくのか)