「お疲れ様でしたー」



ピンチヒッターをこなし

今日は早めに上がらせて貰う。


あーでも。

携帯戻って来て良かったぁぁ。



「ンもー、

絶対離れたらあかんで?」



帰り道、歩きながら携帯片手に

思わずスリスリ

頬ずりしたりして。



「・・・・・。」

「イッっ。」



なんでこういっつも、

変なトコで現れるん?



「・・ケータイ・フェチ?」


「違いますぅ。

・・ほな、サイ・ナラ。」




あの男、

どうやらさっきの連れの人と

まだこの辺りで

ウロついとったらしい。


連れの人と別れた所で、

ワザとこってり目の

大阪弁で彼を通り過ぎた。




「・・・ラーメン。」



後ろから彼の、

大きいめの呟きだった。



え? なに? ラーメン??

つい、思わず振り向いてしまった。




「食いに行かね・・?」



ニッ・・・と、

ほどほどな笑顔・・? それ。



「・・関西の田舎モンは、

エースコックかニッシンしか

食べへんねん。・・・パス!」



・・危ない危ない。

術中に引っ掛かるトコやった。


でも何? あれ。

自信たっぷりそーに。


どーも、関西人は、

"粉もん"に弱いって思われガチ。


ハー、もう。早よ帰ろ・・・。