次の日の夕方、仕事から帰ってきた聖は、インターホンの音に導かれ、玄関へと向かった。
「…………」
ドアを開けて…視界に入ったのは、制服姿の舞。
彼女は、目が合ったと同時に、顔を露骨にしかめた。
「…なんや、お前か。輝緒は、まだ仕事から帰ってへんで」
同じく、聖もブスッとした顔をした。
「……じゃあ、外で待つ」
舞はそう言って、玄関の前でしゃがみこむ。
このまま…中に入れんと放ってたら、輝緒に何て言われるかわからん。
聖は、深くため息をついた。