――舞の部屋。

舞はベッドに腰かけ、バタッと寝転んだ。そしてまた起き上がり・・・鏡を手に取り自分を映す。

染めたばかりの明るめの茶色い髪を手グシでときながら、鏡越しに自分を黙って見つめる彼女。


「・・・・・・はぁ」


ため息をついて、ふと思い出すのは・・・カグの顔。

ぼーっと鏡に映る自分の髪を眺め、切ない表情を作る。


「何自分の顔見て、ため息ついてんの。・・・気持ち悪い子やなぁ」


突然、背後から聞こえる声。舞は母親の声に驚き、ガバッと起き上がる。