舞はあの日以来、岸和田のたまり場に行くことが多くなった。

回数を重ねるたびに、自然に夜テルオからの電話も増えていく。

優しく同い年のわりに落ち着いている彼に、舞は少しずつ恋心を抱いていった。


『次の日曜・・・映画でも見に行かへん?』


女の子慣れしているテルオからのデートの誘いは、あまりにも自然で・・・。逆に経験の少ない舞は、舞い上がり電話を切るなり・・・すぐ美衣子に電話した。


「聞いてやぁ! 日曜な、テルオと遊ぶことになった!! 映画見に行くことになったねん!」