『めっちゃ…うれしい』


受話器からもれる、純子の涙声。

…伸哉の行動は、予想通りだった。

…舞とは正反対の時間を過ごしていた純子は、感動の涙を流し…報告の電話をさっそくかけてきた。


「…よかったなぁ」


本当はめいっぱい祝福してあげたい、でも舞は気持ちが乗らなかった。


「…なんかあった?」


純子は、舞の様子がいつもと違うことに気づいた。

舞はさっき起こった出来事を、純子にすべて話した。


「…そんなことになってたんや」


ポツリとつぶやく彼女の言葉に、今にも泣きだしそうになる舞。