.+*明かされる真実*+.





『ちょっと待ってね……』


彼はそう言って、わたくしから離れると、運転席で倒れている男性ふたりの側に寄られました。


車のドアを開け、倒れているひとりの男性の額に手をかざします。


すると、瀬名さまの手のひらが淡白く光り、男性の額から流れはじめました。




「ΔΩα……Δ……ΘΠ……ζΦΨξο」


同時に日本語でも外国語でもない言葉を口にされます。






すると…………。



その光は次第に男性の全身へと向かい、体を包みました。




瀬名さまはそれを確認すると、次はもうひとりの男性へと身を乗り出し、さっきの男性にしたのと同じように光を放ち、体を包ませます。






……瀬名さま?



いったい何を……?






わたくしは普通の人間には到底できないようなことをしている瀬名さまをただただ見つめているだけでした。



そして……わたくしは気づきます。




自分の姿もまた、常人ではないことに――――。