.+*拒絶された想い。*+.




「はぁ~」

「なになになに?

どないしたん?


あ、また瀬名(せな)さんに振られたんやろ?」


時刻は朝8時30分。

ショートホームルームがはじまる前の、1年C組の教室。



わたくしはいつものように机に突っ伏してため息をお腹から吐き出します。


と、いうのも、昨日から瀬名さまとはひと言も話をしていないという現実が襲っているからですわ。


昨日……部屋に荷物を置いてくださってから……ずっと……言葉を交わさないまま……。



無視はさすがにありませんし、今朝だって学校にも送ってくださいました。


ですが……わたくしから『いい天気ですわね』と話しかければ彼は、『そうだね』とか、『うん』とか……そればかり。


わたくし……本当にどうすればいいのでしょう。



わかりませんわ。



「はぁ~」


「ちょっ、姫?

無視かいな!?」


ぴくっ。


無視?


わたくしが無視?


ガタン!!


「わたくしは無視しておりませんわ!!

むしろ無視をなさっているのは瀬名さまの方ですわ!!」



空ちゃんの言葉と瀬名さまの態度がカブってしまいました。