「ちょっと………!!」


連香が力いっぱいオレの体を押して、オレから離れる。


その目はちょっと涙で潤んでいたが、小川のせいなのかそれとも……オレのせいなのかは分からなかった。


「い、いきなり何……バカじゃないの!?アンタ!!」


目の前で口を手の甲で拭かれるって………ショックだな。


前髪をかき上げ、バレない様にため息をついた。


「お前、無防備過ぎんだよ。だから小川にも襲われかけんだって」


「なっ……話逸らさないでよっ!!」


連香の160より少しだけ高い体が、今は怒りでプルプルと震え出した。