ヤバイ。
なんていうか・・・めちゃくちゃ悔しい。
見たくない、聞きたくないのに。
何でだろう。
宮間と大島先輩から視線を外すことが出来なかった。
――。
1試合目を終えて、階段を上がりきった時だった。
2人の声が聞こえたのは。
「・・・そう言えば、大島君ってまだ試合無いの?」
宮間の声。
「・・・そろそろかな」
大島先輩の声も。
・・・いつもだったら、我慢できなくて2人の会話に割って入っていたかもしれない。
でも・・・。
大島先輩の笑顔も、宮間の笑顔も。
とても自然で。
俺が入る隙間なんて無い様に見えたんだ。