―――夢なら醒めないでくれ、と。 胸元に輝く白金の指輪に願った。 あぁ。 あいつの泣き声が聞こえるような気がした。 「―――ん…」 目を開くと、見慣れた天井が俺を出迎えた。 「…竹中様!お気づきでございますか!?」 聞き慣れた城の女中頭の声に俺ははっとして、寝かされていたらしい身体を起こす。