―――泣いて。 泣いて、泣いて目覚める朝なんてもう私はほしくなかったんだ。 「―――ッ…!」 あまりに苦しくて目が覚めた土曜の朝。 会社は休みだっていうのに、こんな朝早くに目覚めてしまって一体どうすればいいのやら。 カーテンの隙間から覗く朝日を呪いながら時計を見ると、朝の7時を過ぎたばかりだった。 「…頭痛っ!」 こうなると二度寝もできそうにない。 私は布団を蹴飛ばすように起きあがり、キッチンに向かった。