―――――志半ばで命の灯火が消える。
そんな運命が、自分自身が許せなかった。










「た、竹中殿!国外れの集落にて一揆のようです!」


執務室を兼ねた自室で書類に目を通していた秋晴れの昼下がり、穏やかな空気をぶち壊す報告が俺の耳に入った。
俺は盛大に溜息を吐き出すと、声の主にこう返す。



「………馬の用意を。それから部隊を二つ」


立ち上がり戦装束を身に纏う俺は、きっとどこから見ても立派な武人なんだろう。
そう考えた瞬間、形を潜めていた病魔が俺を襲った。