もう、生きていたくない。

こんな人生終わらせるんだ。



そう決心して私は、陽の堕ちかけた道を制服のまま歩いて河原にやって来た。


ただ絶望だけを抱えて。



草花の茂る河原に立つと、ひんやりとした風が頬をかすめた。


この分だと水温も相当低いだろう。


ここの水深とこの寒さなら、きっと死ぬことが出来る…。


終わる。


全部終わる。



目を瞑って一つ大きく息をすると、私は川に向かって足を進めた。


冷たい。


足先から痺れるような冷たさが上がってくる。



ゆっくりともう一歩足を進めた瞬間、澄んだ声が聞こえた。




「……おい!」