翌日、龍太郎は学園になかなか登校してこなかった。

始業のチャイムが鳴り、ホームルームが終わり、一時間目の授業が始まっても、彼が顔を出す事はない。

(どうしちゃったのかな、龍太郎君…)

机に頬杖をつき、窓の外を眺める小夜。

授業中だというのに、心ここにあらずだった。