「お疲れ様でした」

5時になり、

薮は、デスクの上を片付けて、

職場をあとにする。

駐車場に行く途中、

携帯が鳴り、

ポケットから取り出して見る。

液晶に『玉森』の

文字を見てから電話に出る。

「はい?」

「あ、薮?」