午前8時、俺は目覚まし時計を止めて起床する。
 「ふぁ〜あ。ぅ朝か…」 今は春なのでまだうっすらと冷え込む。
 起き上がろうとしたら腕に暖かい感触があった。
 「ん?またエルか…。起きろーエル、朝だぞ〜」
 エルは夜中に催しに行った後必ずと言っていいほど俺の部屋に間違って入り、俺のベッドで寝てしまう。 
 「…スピー」
 起きる気配なしか。
 「あ〜あ、残念だなぁ…。せっかくの春休みだし皆で何処か遊びに行こうと思ってたんだけど、エルはお留守番かな〜」
 3、2、1
 「わ、私も行くもん!!ほら、起きた!!起きたでしょ!?」
 エルは置いてきぼりかなり嫌いらしい。それでこの前も半ベソかいてたしな。
 「わかったわかったから。エル、おはよ。」
 「うん…おはよ、優くん。」
 エルはゆっくりと俺に近づき、軽くキスをした。
 「よし、エルも自分の部屋で着替えてきな。朋が朝食作ってるだろうし。」
 「うんわかった!」
 パタパタと小走りに自分の部屋に戻るエル。
 「さて、リビングに行くか。」
    ・・・