次の日、学校は騒然としていた。

表立っては制服が盗まれた件と、発見された夥しい血痕と、飛び散った臓器の一部について。

そしてもうひとつはいじめっこが流した私の噂話について。

噂は噂を呼んであっという間に広がり、いつしか私の周りには、まるで見えない壁でも有るかのような空間が出来ていた。

でもそれは私に取っては好都合だった。

みんながみんな気味悪がって、直接私に暴力を振るわなくなったから。

私は神様に感謝したわ。

恐らくその原因となったあの果物にも。

迷い込んだ森で食べた果物が、私に不死の命をもたらしたに違いないんだから。