「昼間になると、暑さもマックスだな」

部屋の中はクーラーの冷たい空気に満ちている。

女の子は相変わらずイスに座り、ノートパソコンと向かい合っていた。

わたしはその間、何をしていたかと言うと…。

「おい、風呂掃除終わったか」

『うっうん…』

「じゃあ次は洗濯頼む」

『ううっ…』

家事をさせられていた。

「メイド達がちょうど休暇中でな。助かった」

わたしとしてはバッドタイミング。

髪もポニーテールにして、三角巾を被っていた。

家事は一通りできるけれど、この家は広いから疲れる。

けれどふと、リビングの外を見て首を傾げた。

『ねぇ、ここって…一軒家じゃないの?』

「高層ビルが真正面に見える一軒家があるか。ここはマンションの最上階だ」