人って、あんなにも簡単に死んでしまうものなんだな……。
 

僕はじゃがいもの皮を剥きながら、ふとこれまでの事を思い返していた。


「お、意外と器用なんだな」
 

背後からひょいっと、ファニーペインが覗き込んできた。


「そうかな……」


「包丁でこんな薄く剥けるんなら大したもんだ」


「はは、ピーラーの場所分かんないからね……」
 

僕達は、朝食の準備をしているのだった。
 

傷心のタキさんをこき使うわけにもいかず、


かといって食事をまるっきり抜く事も出来ず、結局こんな事になってしまっている。