何度もあってはならない。

しかし、祖父母や両親も経験した、仲間の殉職。

主任になって、より覚悟は決めてた事。



「――姉貴、ついに応援要請だ」



「磯村さん、臼杵。ここは任せます」



「気を付けろよ」



「「「はいっ」」」



どっちが主任かわからない、磯村さんのたった一言に、歯を食い縛り、斗真と七星と3人で署を出た。

昨日から続く、空港での立て篭もり事件。

戦後最悪とも言われ、逃げ遅れは1000人を超え。

ニュースによれば、警察関係、人質の死傷者が増え続けてる。

いつか応援要請は来ると思ってた。

大きな国際空港で、既に本庁や斗志樹たちも出動済み。

木ノ島は小さくも大きくもないところ。

応援はもしかしたらなかったかも知れないのに、私が本庁からの連絡に、“待機します”と答えたのだ。

機動隊の車に続き、3人で現場入りし、基地となるテント下に居た、この事件の指揮官の水瀬部長へと挨拶へと行く。

力を買われてる斗志樹は、水瀬部長の補佐とし、数ある無線の対応に追われてる。



「死傷者はテレビで報道されてる以上だ。今朝からSATとSITが応戦しながら負傷者から順に出してるが、追いついてない。動機は不明。確認出来た犯人の数は15人。君たち3人の優秀な遺伝子に、私は賭ける」




ここで、厭味ね。