「マジ、何なわけ?2人でやれよ」


「原則、三箇日は3人体制ですが何か」



「あり得ねぇ。マジないわー」



1月1日、元日。

私たち夫婦と斗真は、いきなり仕事。

お盆休み同様に交代で休みが取れるが、お盆休みは4人で、お正月は3人。

オマケに24時間の勤務。

休み希望は重なるしで、私はこの3人でのシフトとした。

けど、2日間は休みだし良いと思ったけど、斗真は朝からグチグチ煩い。

通常業務は休止。

のんびり母親が作って届けてくれたお節料理を突きながら時間を潰す。

喫煙可能な刑事課の応接スペースのソファーに座り、3人でテレビもない空間で天を仰ぐ。

とは言っても、打ちっ放しのコンクリートの天井を見上げてるだけだけど。

--プルルル…ッ



「はい、木ノ島――…」



電話が鳴り、順番を決めてた為、番が回った斗真が出た。

しかし、最後まで名乗る事なく電話を切った。

またイタズラ電話なんだろう。

朝からもう何度目か。

私のデスクの電話線を抜いたら、普通に刑事課全体の電話が鳴るようになってしまい、面倒くさくなって来た。



「たく……。俺に喘ぐなよ」



「あの子さ、男に喘ぎ声を聴かせる勇気あったんだね」



誠君は斗志樹にビビってたし、何か最近強くなったというか、エスカレートしてる気がする。