☆薫SIDE☆

さすがに、いきなりだっただろうか…。

俺は高校に入学してから、ずっとバスで通学していた。俺の通う双葉学園は家から自転車で通えない距離にあるわけじゃない。だけど、自転車だと早く起きなきゃいけないしで、いろいろめんどくさい。

雨の日は、バスの利用者が増える。
人が増えることは、けっしていいことじゃない。混むし、めんどいことばっかだ。

けど…、雨の日には必ずあいつがいた。

あいつは双葉学園から10分ほど離れたところにある、桜ノ学園に通っている女子生徒。
最初はあいつのことなんて、全く気にしてなどいなかった。

けど、あいつは知らないと思うけど1度だけバス以外で、あいつを見かけたことがあった。休日、友達と遊びに行った日に迷子がいた。泣き叫ぶ子供を、誰もが見て見ぬふりしてた。でも、あいつだけは違った。

その子供に駆け寄って、泣きやましはぐれた親を一緒に探していた。そんなことをしているんのは、あいつだけで…。単純にすごいtと思った。

それからだ、あいつのことが気になりだしたのは…。

晴れの日も、雨の日も、気づけば俺はあいつを探していた。