だってそこには……




ワンホールある大きなバースデーケーキがあったから。




沢山のフルーツに飾られていて、真ん中にはチョコの板。




“Happy Birthday shiori”




と書いてある…。




あ…そっか……今日は、あたしの……




「ふっ、やっと気付いたか」




慎也は満足そうに微笑む。




「慎也…あたしの誕生日……覚えてたの?」




「あぁ。初めて合コンで会った時の自己紹介でお前、誕生日言ってただろ」




「え…?言ってたっけ……」




「おう。その時に覚えた」




す、凄い…慎也。




あたし、あの時の合コンメンバーの名前すら覚えてないよ?




「そうだったんだ…。すっごく嬉しいなぁ……////」




あたしは喜びを隠せず、ケーキを見て微笑む。