車はしばらく西へと走り、どこかのインターで高速を降りた。


 私は、さっきからやたらとある種の建物が目についてしかたがなかった。それは、ある意味わざと目立つようにしてるんだろうけど、世の中にこんなに多かったなんて、今まで全く気付かなかったなあ、ホテルが。


 そこに陸と入り、怪しげな部屋のベッドの上で、男女のあれやこれやをすると思うと、恥ずかしいような、怖いような、それでいて、どんな感じか知りたいような……


「着いたぞ」


「ひゃっ」

 もう着いたの?
 いよいよ、なのね?


 私は、思わずゴクンと唾を飲み込んだ。