「守永。」

「ん?」

「付き合うってナニ?」

色々と訳がわからなくなって、友人に聞いてしまった。守永は一瞬ぽかんとしたあと俺の肩を掴んでくる。

「お前、とうとうっ...、」

「な、なんだよ!」

「幼馴染とくっついたのか、よかったなあ。」

「あーそうだよ!で、質問に答えろよ!」

苛々する。今日、朝起きて用意して一緒に朝食とりに食堂に向かって、ふつうに登校して「またあとでねー」「おう」とか普通のやり取りをして今に至る。

ほんと何も変わらない。


「いや、デートしたりいちゃいちゃしたりすることじゃねえの?」

「い、いちゃいちゃ...。」

「うん。」


ポテチを食べながら語る守永の言葉を信じていいのかわからない。

「そういう雰囲気にもならないんだけど。いつもと変わらない、友達って感じだし。両想いってことはわかったけど付き合ってるのかも曖昧なんだよな。」

「お前男だろ!もっと強引に行けよ!」

「は?」

「襲え。きっと好きなら受け入れてくれるはずだ!」

「はあああ!?」

展開早くね!?まだキスもしてないのにコイツの頭沸いてんのか。つか、昨日キス拒否られたのにお、襲うとか絶対無理だろ。

「...お前に聞いた俺が馬鹿だ「えー!?佐倉君に彼女いるのー!?」「うっそ!何時?何時付き合ったの!?」

会話を聞いていた女子が集まってきた。はは、と愛想笑いを浮かべて誤魔化そうとしたけど無理だった。


「昨日、幼馴染と付き合うことになったらしいぜ!

その幼馴染可愛いし羨ましい!」


「...守永。」

守永の言葉を聞き、女子達は目を丸くするとワーワー騒ぎながらどこかに行ってしまう。