―心の整理― 【田辺さん目線】





写真を一枚一枚ゴミ箱へ捨てた。





過去と決別するために。





思い出にするために・・・・・・







窓の外に視線を向けると、今まで見たことのないような鮮やかな青空が広がっていた。






そういえばあの朝の空も、綺麗な青だった。







緊張していた入学式。




ひとりだけ背が高くて目立っていた。






体格を見れば、すぐに体育の先生だとわかる。




整った顔立ち。



低い声。






「みんなと真正面からぶつかりたいと思っています」と挨拶をした。






挨拶の最後に見せた笑顔が、たまらなくかっこよくて・・・・・・




私は恋に落ちた。






教師に恋心を抱くとか、気持ち悪いと思っていた。



そんな私が、高校の先生に恋をした。