ケータイ小説 野いちご

白いジャージ8~先生と熱い想い~

LOVE.4
真相




―真相―





先生と田辺さんが顔を合わすのは二度目だった。



ちょうど田辺さんが家を出ようとしている時に、私と先生が帰宅した。




土曜日で、久しぶりの先生の休日。




両手に買い物袋を下げた先生が、チラっと私に視線を送る。





鍵を閉めようとしていた田辺さんは私達に気付いて、明るい声と笑顔で挨拶をした。





「こんにちは~」





う~ん。



こうして見ると、普通に良い人なんだけど。






「どうも、こんにちは。虫、退治できましたか?」





先生は、田辺さんにそう声をかけた。





田辺さんはちょっとだけびっくりした顔をした後、またにっこりと笑う。






「あ、虫ですか?はい。何とか退治できました。すいません」




「いえいえ。誰でも虫は嫌なもんですから」





私は先生の後ろに隠れて、ヒヤヒヤしながらその声を聞いていた。






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