said yui





宏介と出会ったのは、中学校の時。

初めての中学校。

ちょっぴり大人になったような気がした。

私の前の席は、男の子。

女の子としか、話したことのなかった私は、すごく緊張していたっけ。

宏介は、振り向くと、ニッと笑って、綺麗に並んだ真っ白な歯を私へ向けてくれた。

「森野宏介。よろしくな。」

ねぇ、宏介。

私は、この時どんな顔してた?
「森山優衣です。」

私に、あなたの笑顔は眩しくて、思えば、私はあなたに一目惚れしていたのかな?

悔しいから、面と向かっては言ってやらないけど。